ワクチン・予防接種

予防接種は毎週木曜日の予約制となっております。 

予防接種は、14:00~14:45に行っています。 


この時間帯に予防接種をご希望される方は、電話または受付でご予約をお取りください。 

※木曜日の予約以外でワクチン接種をご希望の場合は、診察の順番をお取りください。 
※ワクチン接種をご希望の場合は一度、お電話をお願いします。基本的にワクチンの在庫はありません。

 電話を頂いてからワクチンをお取り寄せいたします。 

定期予防接種

ワクチン接種とは何か?

●ワクチン接種は、細菌やウイルスなどから病原性(病気にさせる能力)を取り除き(または弱くする)、免疫原性(免疫を付けようとする力を誘発させる性質)を維持した状態で体内に取り込むことです。

●接種後に病原体と接触することがあっても体は自己防御の準備が出来ているため、ワクチン接種を受けた人は疾患(命の危険や後遺症)から守られます。

予防接種の必要性

現在もなおワクチン接種の機会に恵まれず、ワクチンで予防できる疾患によって命を落とす人々が、世界には300万人以上もいます。 

予防接種を普及させるための努力によって、天然痘が根絶され、ポリオの罹患率は99%も低下しました。
ジフテリア、破傷風、百日咳、麻疹、インフルエンザ菌b型による感染症も大きく減少し、発症による死亡や後遺症を予防してきました。

しかし、予防接種にはまだこれからも取り組むべき課題があります。 
世界的には、予防接種率は1990年代からわずかしか向上しておらず、平均接種率80%で停滞しています。
また、国による格差が存在することは依然として大きな課題です。

2003年には、2,800万人の子どもたち(全出生数の27%)が、ワクチンの接種率70%未満の32カ国で生まれ、1,000万人が接種率50%未満の国で暮らしています。 

ある疾患の予防接種率の低下に伴い、それまで感染から守られていた人々の間に、再び感染症が流行する危険が高まることは、歴史が物語るとおりです。 
 
例えば、1990年代、旧ソビエト連邦から独立した国々にジフテリアが再流行し、その患者数は、1995年のピーク時には50,000人を超えました。感染症に対する監視とワクチン接種率の最大化こそが、今後感染症を抑制し、根絶するために大変重要です。 

また、高い接種率を維持することで、疾患を減少させ、さらには根絶することが可能です。
例えば欧州地域における麻疹の報告例は、1994年の20万件から2003年には3万件に減少しました。
さらに、WHOは2002年にヨーロッパでのポリオの根絶を宣言しました。 
今後、麻疹と風疹を根絶させることが課題となっています。

ワクチンで予防できる疾患

細菌性疾患

コレラ・百日咳・ジフテリア・腸チフス・インフルエンザ菌b型感染症(ヒブ)・髄膜炎菌感染症・肺炎球菌感染症 
破傷風・結核

ウイルス性疾患

日本脳炎・黄熱・インフルエンザ・A型肝炎・B型肝炎・流行性耳下腺炎(おたふく)・ポリオ・狂犬病・麻疹・風疹 ・水痘

予防接種スケジュール

生後2ヶ月より定期予防接種が始まります。
当院では小児の予防接種はもちろん、高齢者や自費でのワクチン接種も承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。
下記のリンクと合わせてご活用ください。

感染症にかかった後の予防接種について

治癒後の接種時期
麻疹:治癒後4週間程度 
風疹・水痘・おたふくかぜ:治癒後2~4週間程度 
突発性発疹・手足口病・伝染性紅斑などのウイルス性疾患:治癒後1~2週間程度 
※上記は、あくまでも目安で医師が診察で状態を判断し接種します。

海外渡航のためのワクチン

海外渡航のための予防接種

予防接種というと小児期の定期予防接種・インフルエンザワクチン・65歳以上で定期接種になった肺炎球菌ワクチンなどを思い浮かべる方が殆どではないでしょうか。 
海外渡航のための予防接種には二つの側面があります。 
一つ目は、渡航先の国や留学先の学校などで予防接種を要求される場合です。
二つ目は渡航先で感染症にかからないように体を守るためのものです。

予防接種証明書を要求される場合

入国時する際、黄熱の予防接種証明書の提示が求められる国があります。
主にアフリカや南米の熱帯地域の国々です。
また、黄熱の流行国から入国する際に予防接種証明書の提示が求められる国がありますので、飛行機で乗り継ぎする際に証明書が必要になる場合があります。 
また、海外留学をする際に留学先の学校で予防接種証明書を要求される場合があります。
予防接種のスケジュールが日本とは異なる場合がありますので、渡航先の在日大使館や入学先、お近くの検疫所などで確認をお勧めします。

自分自身を感染症から守り、周囲の人への二次感染を防止する

海外では、日本で発生していない病気があります。
また、日本にいるときよりも感染する危険が大きい病気があります。予防接種を受けることで予防できる病気は限られていますが、予防接種を受けることで感染症にかかるリスクを下げることが出来ます。
必要な予防接種は、渡航先、渡航期間、渡航形態、自身の年齢、健康状態、予防接種歴などによって異なります。
事前に渡航先の感染症情報を收集し、それぞれの予防接種について理解した上で、渡航者の方が、どの予防接種を受けるかを決める必要があります。

予防接種スケジュール

予防接種は、接種されるワクチンによって異なります。
多いもので2~3回ワクチン接種が必要で、接種終了まで6ヶ月以上かかるものもあります。
海外に渡航する予定がある場合は、なるべく早くワクチン接種スケジュールを立ててください。
また、ワクチンは効果が出るまで時間がかかるため、余裕をもったワクチン接種をお勧めします。

予防接種の種類

予防接種:対象

黄熱

感染リスクのある地域に渡航する人

A型肝炎

途上国の中・長期(1ヶ月以上)滞在する人。特に40歳以下

B型肝炎

血液に接触する可能性のある人

破傷風

冒険旅行などで怪我をする可能性が高い人

狂犬病

犬・キツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特に近くに医療機関がない地域へ行く人 
動物と直接接触する人

ポリオ

流行地域へ渡航する人

日本脳炎

流行地域に長期滞在する人(主に東南アジアで豚を飼っている農村地域) 
 

※上記に記載しましたが、あくまでも目安です。詳しくは、最寄の検疫所で確認してください。 

近年の日本人渡航者の感染について

ここ数年、渡航者の方が狂犬病に感染するリスクが指摘されています。
国内で発症する事例がH18年に2人確認されています(渡航先:フィリピン)。
日本国内では狂犬病の発生が無いため身近な病気ではありませんが、発症すると致死率100%のとても怖い病気です。 
日本では、狂犬病ワクチンが法律で義務付けられて以降、昭和32年ネコでの発生を最後に確認されておらず、狂犬病清浄国(世界で8カ国のみ)となっています。
そのため国内では犬やネコなどに触っても感染する危険が無く、その感覚で渡航先の犬やネコなどの動物と接すると大変危険です。
渡航先では、むやみに動物を触るのは止めましょう。
特に狂犬病発生多発国に長期滞在する場合は、感染リスクが高くなるため予防接種をご検討ください。

狂犬病清浄国

日本・アイルランド・イングランド・アイスランド・ノルウェー・スウェーデン・オーストラリア・ニュージーランド

狂犬病発生多発国

インド・パキスタン・バングラディシュ・中国・ミャンマー・フィリピン

予防接種実施機関

予防接種の種類や証明書の有無によっては、最寄の医療機関では接種できない事があります。 
 接種可能な医療機関の検索サイトへは下記をクリックして下さい。